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〜アーリアの村前〜 村の外に出ると、平野が広がっていた。 周りを見渡すと、草むらや森、山しか見えない。 道は村から続く一本道だけだ。 改めてここが未開惑星だと思い知らされる。 「さて、と・・・」 これからどうしようか? 1.お使いを頼まれている 2.お使いを頼まれていない そうだ。 レジスから小包を預かっていたんだ。 「よし、じゃあまずは隣町へ行ってみよう。」 たしか街道沿いに行けば一時間ほどで着くと言っていた。 一本しかない道に沿って歩き出す。 本当に平坦な景色。 数分歩くと、もうすでにその景色に飽き始めていた。 元の惑星はめまぐるしく、同じ景色が続くなんて事はありえなかったから、 余計にそう思うのかもしれない。 最初は自然に感動もしていたが、今ではそんな気分はすっかりなえていた。 「退屈だな・・・」 独り言の様にそうつぶやく。 と、その時もお〜っという間の抜けた鳴き声と共に人の声が背中にかかった。 「おや?旅人さんかい?どこへ行くんだい?」 ふりかえると、ゆっくりと荷馬車が近づいてきていた。 馬車、と言っても実際に引いているのはのろそうな牛だ。 のろそう、と言うより実際のろい。 また一つもお〜っとやる気のない鳴き声がした。 「あ、はい。 アーリアの村から、ちょっとサルバの町へお使いに。」 見ず知らずの人にもいきなり話しかけてくるのが、 この惑星の人ののんびりした、と言うか平和な様子をよくあらわしている。 もっとも、今はソーサリーグローブのせいで実際として平和というわけではないだろうが。 「ほう、お使いか、ご苦労様。 ・・・よかったらこいつに乗っていくかい? 馬車ほど速くはいかなくても少しは楽になると思うけど。」 「いいんですか?」 思いがけない誘いだった。 見ず知らずの人に、話しかけるどころか、乗せてくれるとは、なんともいい人だ。 「ああ、全然かまわないさ。どうせ帰り道だしね。 それに人の足じゃあ最近モンスターが出るからかなり時間がかかるだろうよ。」 どうやら一時間、とレジスが言っていたのはソーサリーグローブが落ちてくる前の話のようだ。 ・・・危なくだまされる(?)ところだった。 「・・・それじゃあよろしくお願いします。」 「いやいや。ちょっと揺れるけどそれは我慢してくれな。」 そう言うとむちをぴしっと叩き、荷牛車を出発させる。 牛がもお〜っと一声鳴いてのそのそ歩き始めた。 特に何をしなければいけない、と言うこともない。 「・・・とりあえず道に沿って歩いてみるか。」 一本しかない道に沿って歩き出す。 本当に平坦な景色。 数分歩くと、もうすでにその景色に飽き始めていた。 元の惑星はめまぐるしく、同じ景色が続くなんて事はありえなかったから、 余計にそう思うのかもしれない。 最初は自然に感動もしていたが、今ではそんな気分はすっかりなえていた。 「退屈だな・・・」 独り言の様にそうつぶやく。 と、その時そんな退屈は一瞬にして崩れた。 「キィイイイイッ!」 その鳴き声に振り返ると、目の前を大きな物体が高速で飛びすぎていた。 突然モンスターが襲い掛かってきたのだ。 モンスターが飛んだ方向を見ると、もうそこにはいない。 「くっ・・・上かっ!」 瞬時に判断して空を仰ぎ見る。 モンスターが旋回してこちらに向きなおすのが見えた。 逆光にモンスターが黒く見えるがその姿はなんとかわかった。 蛾のようなモンスターだ。 その大きさが人一人ぐらいあることを除いて、だが。 退屈だ、なんて愚痴をもらしたことを後悔する。 モンスターに襲われるよりは退屈のほうがましだろう。 そんなことを考えている内にもモンスターは突進してきた。 「くそっ!」 ちっ、と舌打ちを一回して、体をひるがえらせる。 突進を避けると、モンスターは勢いのまま通り過ぎ、少し行きすぎてブレーキをかけ、振り返った。 「キキ・・・」 今度はゆっくりと近づいて来る。 まるで獲物との距離を詰めているようだ。 と、突然モンスターが空高く舞い上がった。 「!」 また突進が来るかと思いとっさに避けるが予想に反してモンスターはただ空で羽ばたきつづけていた。 しかし・・・ ―どくんっ! 鼓動が一瞬大きくなった気がした。 徐々に体がだるくなり、ほてっていく。 見上げると、モンスターは上から鱗紛のようなものを撒き散らしていた。 「くっ、毒か!」 細かい鱗紛を気づかないうちに吸ってしまっていた様だ。 どうやら早くも村でもらったアクアベリーが役に立ちそうである。 腰の袋からアクアベリーを取り出すと、口に放り込む。 体がすうっと軽くなっていった。 どうやら毒が消えた様だ。 蛾のモンスターは羽ばたき、鱗紛を撒き散らしながら突進してくる。 それを避けながら、次の手を考えた。 また毒に犯されたらもうアクアベリーはない。 どうしようか・・・ 1.逃げる 2.ロングソードで戦う(ロングソードを持っている場合に限る) 3.素手で戦う また毒に犯されてしまってはどうしようもない。 「ここはひとまず逃げよう・・・」 そう決めてすぐにモンスターに背を向け、一目散に逃げる。 後ろからばさばさとモンスターが羽ばたく音と、 キキッと言う鳴き声が聞こえる。 くそッ・・・追いつかれるか・・・ しかし、予想外にもその音と鳴き声はどんどん遠ざかっていった。 どうやら追っては来ない様だ。 あそこらへん一帯がモンスターのナワバリだったのだろうか? とりあえず大きな外傷を受けることもなくかわせてほっとする。 「・・・しかしこの様子じゃ次の町にたどり着くまでにはかなり時間がかかりそうだな・・・」 長老は一時間ほどで次の町につく、と言っていたが それはどうやらソーサリーグローブが落ちてくる前の話のようだな・・・ 心の中でだまされた(?)な、と思う。 しかしいつまでもぐずぐずしているわけにはいかない。 「とにかく進もうか・・・」 ―アクアベリーを失う。 逃げてもあのモンスターのスピードだ。 すぐに追いつかれてしまうに違いない。 そう考えた僕は腰から剣を抜き、モンスターに向けてまっすぐに構えた。 「キイーッ!」 甲高い鳴き声とともに突進してくる。 そのモンスターの真っ向めがけて剣を振り下ろした! 切っ先が太陽を反射し、光の筋を残してモンスターを切りつける。 「ギャシィーッ!」 確かな手応え。 しかし同時にモンスターの鱗粉が襲ってくる。 「くッ!」 同じ失敗は繰り返さない。 鱗粉を吸わないよう顔を腕で覆い、息を止める。 しかしそのとき・・・ 1.残りHPが51以上 2.残りHPが50以下 逃げてもあのモンスターのスピードだ。 すぐに追いつかれてしまうに違いない。 そう考えた僕は体制を整え、拳に力をこめる。 「キイーッ!」 甲高い鳴き声とともに突進してくる。 その攻撃を反射的に横へ飛んでよけ、その横腹を攻撃する。 「ギャシィーッ!」 確かな手応え。 しかし同時にモンスターの鱗粉が襲ってくる。 「くッ!」 モンスターが羽ばたき続けるためその風に乗って鱗粉が舞い上がる。 ・・・よけきれないな・・・こうなったらあれを試すしかないか・・・ 士官学校時代の実践訓練を思い出す。 拳に気をためる。 青白く炎の様な闘気が拳に集まる。 「・・・はああっ!気孔掌!!」 拳をモンスターに突き出すと、闘気が鱗粉を燃やし、モンスターへと飛ぶ。 「ギシャアー!!」 モンスターが奇声を上げる。 闘気の炎に包まれて燃える。 「まだまだ!流星掌!!」 もだえるモンスターの懐に飛びこみ、連続で拳を叩き込む! 「ギ・・・ギ・・・」 モンスターは息絶え、ドサリと地面に落ちる。 「ふう・・・士官学校で気孔を習っておいてよかった・・・」 一息つく。 まだちりちりと手が熱い。 どうにかモンスターとの戦闘を切り抜けられ、ほっとする。 「・・・しかしこの様子じゃ次の町にたどり着くまでにはかなり時間がかかりそうだな・・・」 長老は一時間ほどで次の町につく、と言っていたが それはどうやらソーサリーグローブが落ちてくる前の話のようだな・・・ 心の中でだまされた(?)な、と思う。 しかしいつまでもぐずぐずしているわけにはいかない。 「とにかく進もうか・・・」 ―アクアベリーを失う。 ―気孔掌、流星掌を覚えた! どぐっ! 鈍い音を自分の腹のあたりで聞く。 「かはっ!」 かすかに血を吐く。 めまいがする。 目の前には、息絶えたモンスターがいる。 痛みの原因を知る。 腕で顔を多い、視界が悪くなったその瞬間、モンスターが突進を仕掛けていた。 完全に油断をしていた。 「ぐ・・・」 受身もとっていないその攻撃に、全身へとダメージがめぐる。 ・・・意識が遠のいていく。 僕はその場に倒れ、意識を失った。 ―持ち物をすべてを失う。 どぐっ! 鈍い音を自分の腹のあたりで聞く。 「かはっ!」 かすかに血を吐く。 めまいがする。 目の前には、息絶えたモンスターがいる。 痛みの原因を知る。 腕で顔を多い、視界が悪くなったその瞬間、モンスターが突進を仕掛けていた。 完全に油断をしていた。 何とか体制を立て直すが、腹には鈍い痛みがまとわりついている。 とりあえずモンスターが起きあがる気配が無い事が幸いだ。 痛みの走る腹を押さえつつも、どうにかモンスターとの戦闘を切り抜けられ、ほっとする。 「・・・しかしこの様子じゃ次の町にたどり着くまでにはかなり時間がかかりそうだな・・・」 長老は一時間ほどで次の町につく、と言っていたが それはどうやらソーサリーグローブが落ちてくる前の話のようだな・・・ 心の中でだまされた(?)な、と思う。 しかしいつまでもぐずぐずしているわけにはいかない。 「とにかく進もうか・・・」 ―アクアベリーを失う。 ―HPが50減る。 |
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