〜神護の森〜

「うう・・・ん?」

うっすらと意識がよみがえってくる。
ゆっくりと目を開けた。
まぶしい光に目がくらむ。
・・・まぶしい光?ドームの中にいたはずなのに・・・

気がつくと、僕は森の中にいた。
木々の木漏れ日、鮮やかな緑、鳥たちの鳴き声、涼しい空気・・・
それは、見たことのない風景だが、なにか懐かしいものを感じさせた。
一本の太い木にもたれ掛かる形になっていた体を起こす。

―ズキン!!

同時に頭に痛みが走った。
その痛みに、我に返る。

「僕は・・・そうだ。ミロキニアの探索を・・・
そして光に包まれて・・・!」

ぼんやりしていた思考が一気に目覚める。
ハッとし、立ち上がる。
一瞬のうちに様々な考えが頭の中を駆け巡った。

「どこだ、ここは!!・・・父さん!?みんな!?」

誰もこたえるものはいない。

「!そうだ!通信機!!」

―ピリリッ、ピリリッ・・・

誰にも応答してもらえず、通信機の呼び出し音がただむなしく響く。

「・・・だめだ、反応がない。
どこかに飛ばされたのか・・・くそっ!」

誰にでもなく、怒りが込み上げてくる。

「ここでじっとしていても仕方がない。とにかくここがどこか
確認しなきゃ・・・」

辺りを見回しながら歩きだす。
コンクリートやリノリウムと違う土のやわらかい感触。
地球では失われた自然の美しい光景。
調査していた惑星ミロキニアとも対照的だ。

―・・・この雰囲気からして未開惑星なのかもしれないな・・・
一体、ここはどこなんだ・・・?

「ん?人だ!・・・あれっ?」

一人の少女が小鳥と戯れている。
鮮やかな青いショートカットの髪を三日月型の髪留めで止めている。
年は16,7といったところだろうか。
しかし・・・

「あぶない!うしろ!」

なんと少女の後ろの茂みにモンスターがいたのだ。
赤い目に、鋭くとがった牙と手足のツメ・・・
巨大なゴリラのようなモンスターだ!
僕の声に反応し、少女が振り返る。

「えっ?・・・きゃああああああ!」

モンスターに気づき、悲鳴を上げる少女。

「たっ、助けなきゃ!」

とっさに武器を取る。
その武器は・・・

1.ショートソードを持っている

2.ショートソードを持っていない











































=ショートソードを持っている=


「そうだ!父さんにもらったショートソード・・・」

とっさにショートソードを手にとり、モンスターに切りつける。

「ガアァァァァ!」

なかなかの効果があったようだ。
モンスターは振り返り、標的を少女から僕に変える。

「グオォオッッ!!!」

突進してきたモンスターが、その大きな腕を振り上げる。

―ズガァッ!

その鋭いつめに、地面がえぐられる。
ギリギリのところで後ろへと身をひるがえしてかわした。
しかし、モンスターの第二撃が、体制を立て直す前に襲い掛かる。

―バキッ!

とっさにショートソードを掲げるが、そのツメの威力にこなごなに砕け散る。
さらに追い討ちをかけるようにモンスターの第三撃が襲い掛かる。

「くっ・・・―!!そうだ!」

―危なくなったら迷わず使え。必ずお前の身を守ってくれるはずだ!!!

父さんの言葉が頭を駆け巡る。

「父さん!!」

考えて行動するより速くフェイズガンを抜き、モンスターへと銃口を向ける。

―ドン!!!!!

トリガーを引いた瞬間、すさまじい風が起こり、
まばゆい光が銃口から放たれる!
その威力に、自分までもが吹き飛ばされそうになったが、何とか踏みとどまる。

「!!」

「ギャオォオオオッ!!!」

地を揺るがす叫び。
光に飲み込まれたモンスターが一瞬にして砕け散り、灰となる。
風が辺りを舞い、木の葉が散る。
煙が晴れると、もうそこにあの巨大なモンスターの姿は影も形もなかった。


―ショートソードを失う。


-次へ-










































=ショートソードを持っていない=


とっさにそばにあった木の枝を手にとり、モンスターに攻撃する。

―ドガァ!

鈍い音がする。が、あまり効果はなかったようだ。
モンスターは振り返り、標的を少女から僕に変える。

「グオォオッッ!!!」

突進してきたモンスターが、その大きな腕を振り上げる。

―ズガァッ!

その鋭いつめに、地面がえぐられる。
ギリギリのところで後ろへと身をひるがえしてかわす。
しかし、モンスターの第二撃が、体制を立て直す前に襲い掛かる。

―バキッ!

とっさに木の枝を掲げるが、その威力にこなごなに砕け散り、ツメが僕の胸を裂く。

「がはっ!」

痛みが全身を駆け巡る。
さらに追い討ちをかけるようにモンスターの第三撃が襲い掛かる。

「くっ・・・―!!そうだ!」

―危なくなったら迷わず使え。必ずお前の身を守ってくれるはずだ!!!

父さんの言葉が頭を駆け巡る。

「父さん!!」

考えて行動するより速くフェイズガンを抜き、モンスターへと銃口を向ける。

―ドン!!!!!

トリガーを引いた瞬間、すさまじい風が起こり、
まばゆい光が銃口から放たれる!
その威力に、自分までもが吹き飛ばされそうになったが、何とか踏みとどまる。

「!!」

「ギャオォオオオッ!!!」

地を揺るがす叫び。
光に飲み込まれたモンスターが一瞬にして砕け散り、灰となる。
風が辺りを舞い、木の葉が散る。
煙が晴れると、もうそこにあの巨大なモンスターの姿は影も形もなかった。


―HPが半分に減る


-次へ-












































「ふう・・・」

安心から、全身の力が抜け、座り込む。
ふときずくと、先ほどの少女がぽかんとしてこちらを見ていた。

―しまった・・・未開惑星でフェイズガンを使ったのはまずかったかな・・・
未開惑星保護条約に引っかかるかも・・・
でも、ああしなきゃこの子は救えなかったし、僕だって今頃・・・

立ち上がって、気を取り直し少女に話し掛ける。

「大丈夫?危ないところだったね。ケガはない?」

少女の前でしゃがみ、手を差し伸べる。

―ボー・・・

「あの・・・大・・・丈夫?」

―ボー・・・

「・・・君!!」

―はっ!!

やっと気がついたようだ・・・

「あっ・・・あのっ・・・私っ・・・」

「ああ、よかった気がついて。大丈夫?」

「だ・・・大丈夫ですっ!すみませんっ!ちょっとビックリしちゃって・・・」

丁寧にお辞儀をし、あやまる少女。

「え・・・あ・・いや・・
僕のほうこそ・・・なんか怖がらせちゃったみたいだね・・・」

「いえ・・・
危ないところを助けてくださって本当にありがとうございます。
私はレナ・・・レナ・ランフォードといいます。」

「あ・・・僕はクロード・・・クロード・C・ケニー、よろしくッ」

突然の少女の自己紹介に、戸惑いながら答える。
あせりながら疑問符を浮かべる僕を見て、微笑む少女。

「クスッ・・・こちらこそ・・・よろしくお願いしますね。」


-次へ-


雪名荘
by雪うさぎ?


小説