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〜惑星ミロキニア〜 「どうだ?降下前に調査した結果と何か違う結果が出たか?」 父さんがオペレーターに聞く。 ここは惑星ミロキニア。 僕らは今回調査のためこの惑星に降下した。 辺りは赤茶げた赤銅色の岩が山のように積み上がっているだけで、他には何もない。 空までまるで岩の色に染められたかのように赤い。 コンピュータに取り付けられた電波送信・受信用のアンテナを回りにかざしながら、 オペレーターがコンピュータの画面と景色を交互ににらんでいる。 「いえ、あいかわらずいかなる波長にも反応を示しません。 フィールド自体はマグネティックエナジーフィールドに似ていますが、詳細は不明です。」 オペレーターがコンピュータのキーボードをたたきながら言う。 この惑星も他の惑星と同じく、降下前にも調査を行った。 読み取った惑星のデータをすでに解析済みのほかの惑星のデータと比較して合致するものを調べ、 それらのデータを元に解析していく、といった作業だ。 しかし今回この惑星の関しては合致するデータがなく、 詳細不明のフィールドに包まれている、ということしかわからなかった。 そのためこうして実際に下りて調査してみることになったのだ。 しかしどうやら今のところ収穫はゼロのようだ。 父さんがあごに手を当てて「そうか・・・」と悩む。 そのとき、他の調査員が慌てた様子で駆け寄ってきた。 「提督!ロニキス提督!ちょっとこちらへ来ていただけませんか? とんでもない物を発見したのですが・・・」 「とんでもない物?」 「あれです!」 調査員の指差した先に着いて行くと、 赤銅色の岩がつみあがって出来た壁が囲んだスペースに、 巨大なドーム状の建物がその存在を主張するかのように建っていた。 30階建てのビル程はあるだろうか、ずいぶんと荒廃している。 しかしどこを調べてもアリ一匹入れるような隙間すら見つからず、造りはとても精密で、 その昔高度な文明が栄えていたことを物語っているようだ。 「誰が・・・いったい何のためにこんな物を・・・」 皆一様にその目の前に聳え立つ巨大な人口建造物を見上げており、 誰ともなくそんなことをつぶやく。 ふと、オペレーターが顔を正面に戻し、辺りを見渡した。 「入り口は何処にあるのでしょう・・・どこかにスイッチとかセンサーは・・・」 さて、僕はどうしようか? 1.辺りを見渡す 2.オペレーターについて行く 僕は辺りを見回してみた。 赤茶色の岩がごろごろと転がり、殺風景な星・・・ 歩き回っていると、かつんと靴の先にあたるものがあった。 明らかに石とは違う感触と音。 「!」 ふと、足元を見ると、かすかに地面が盛り上がっていた。 「なんだ?」 周りの土を払いのけてみると、そこにパネルが現れた。 そのほとんどが固まった土に埋もれており、周りの枠は完全にさび付いていた。 もう長いこと使われていなかったのだろう。 画面に触れると、それでも動き出し、液晶に何やら文字列が映し出された。 「父さ・・・提督!」 「どうした?クロード」 父さんが振り返って答える。 「これを・・・おそらくこのドームの制御装置の一種かと・・・ ひょっとしたら入り口を開くパネルになっているのかもしれません。」 散らばっていた調査員たちが集まってくる。 早速コンピュータを起動させると、オペレーターが分析にとりかかった。 文字列の規則性を、コンピュータに記録された何億というパターンから探し出す。 いわば暗号解読のようなものだ。 パネルの文字列とコンピュータのデータを見比べ、ものすごいスピードでキーボードをたたくオペレータ。 その様子を見ていた父さんが、ふと振り返って僕の方に手を置いた。 「さすがだな、クロード。だがむやみに触れてはいかん。何かあったらどうするんだ!」 僕は、そうした父さんの考え方が好きじゃなかった。 ドームの中へ 僕はオペレーターについて行ってみることにした。 と、ふいにオペレーターが立ち止まった。 「どうしたんですか?」 「ああ、クロード少尉。ここだけかすかに地面が盛り上がっているんです。 もしかしたら、これが・・・」 そう言ってオペレーターが周りの土を払いのけると、そこにパネルが現れた。 そのほとんどが固まった土に埋もれており、周りの枠は完全にさび付いていた。 もう長いこと使われていなかったのだろう。 画面に触れると、それでも動き出し、液晶に何やら文字列が映し出された。 散らばっていた調査員たちが集まってくる。 早速コンピュータを起動させると、オペレーターが分析にとりかかった。 文字列の規則性を、コンピュータに記録された何億というパターンから探し出す。 いわば暗号解読のようなものだ。 パネルの文字列とコンピュータのデータを見比べ、ものすごいスピードでキーボードをたたくオペレータ。 僕はそんな様子を見て感心していたが、とりあえず先に父さんに報告することにした。 「父さ・・・提督!」 「どうした?クロード」 父さんが振り返って答える。 「これを・・・おそらくこのドームの制御装置の一種かと・・・ ひょっとしたら入り口を開くパネルになっているのかもしれません。」 父さんが近寄り、パネルをのぞき込む。 「さすがだな、クロード。」 「いえ、オペレーターの方が見つけたんです。」 僕は否定した。しかし、父さんは聞いていないようだった。 「・・・」 周りの調査員たちはそれをあまり快く思っていないようだった。 僕自身、父であるロニキスの僕に対するそうした扱いは好きじゃなかった。 ドームの中へ ドームの中に入ると、中は外装にも増して荒廃していた。 「よし、各自調査を再開せよ。何か見つけたらすぐに報告するように。」 父さんの命令で、調査員たちがいっせいに動き出す。 父さんは振り返ると、僕の元へ歩み寄ってきた。 「クロード、おまえもすでに少尉だ。もし戦闘になったら、これで皆を守ってくれ。」 そう言って渡されたのは、フェイズガンだった。 小型の拳銃のような形状をしており、トリガーを引くことで圧縮されたエネルギーを一気に放出する強力な武器だ。 「・・・」 フェイズガンを見つめたまま僕は黙った。 「緊張しているのか?こんなことで緊張しているようでは少尉は務まらないぞ。」 半分冗談のように父さんが言う。 「いえ、そういうわけでは・・・」 否定はしたが、父さんはあまり聞いていないようだった。 「危なくなったら迷わず使え。必ずお前の身を守ってくれるはずだ。」 そう言い残し、父さんは自分も調査に戻った。 僕も調査に戻る。 さて、どうしようか? 1.ドームの外に出る 2.辺りを見回す 3.父さんに話し掛ける ドームの外に出てみる。 しかし・・・ 「クロード!何処へ行くんだ、まだ調査は終わっていないぞ!」 ・・・仕方がない、戻ろう。 調査に戻る 僕は父さんに話し掛けてみた。 「提督・・・」 「どうした?クロード。」 「・・・いえ、何でもないです・・・」 「そうか、ならば調査に戻れ。・・・ああ、これを持っていくといい。」 これは・・・ショートソードだ! 「フェイズガンだけでは心配だからな。」 僕は父さんに礼を言い、調査に戻った。 ―ショートソードを手に入れた! 調査に戻る 辺りを見回すと、その様子は内部からものすごい力で爆発したようだった。 そんな残骸の山を丁寧に調査員たちが調べている。 僕も調査をしないと・・・ と、そのとき、見たこともない装置が目についた。 宇宙船の操縦座席のような形状をしている。 シートは、透明なガラスの様な、しかしそれより強度ははるかに高いであろう物に包まれていたようだが、今ではその破片が所々にあるだけだ。 上部にクリスタルのようなものが取り付けられており、差し込む光を反射して鈍く輝いている。 ・・・なんだろう? その装置に近づいたそのとき、突然オペレーターが叫んだ。 「クロード少尉!その装置のそばに近寄らないでください! まだ詳しく分析しておりません、危険です!」 その声に反応し、父さんも叫ぶ。 「クロードっ!戻ってこい!」 しかし、そんな気はまったくおきなかった。 ―だいたい調査なんてものは積極的にやらなきゃ始まらないじゃないか・・・ 怖がってたって何もわかりゃしない・・・ 心の中でそうつぶやいた。 「これ、いったい何に使う装置なんだ?今はもう作動していないみたいだけど・・・」 さらに装置に近づく僕にたいして、父さんが叫ぶ。 「クロード!早く戻ってくるんだ!」 「危険なものは何もなさそうですけど・・・」 そう言って振り返ったそのとき・・・ [・・・座・・標・・・214・・・3・・・-68・・・・・97-78・・・ 1・・・・ゲー・・ト・・・開・・・きま・・・・・す・・・・] 「!!」 先ほどまで外の光を反射していただけだったクリスタルが、赤く輝き出していた。 突然装置が作動し、大きなゆれが起こる。 驚いて、その場から急いで逃げようとするが、装置から強力な電磁波が発生し、装置に引き寄せられる。 そして・・・ 「うわあぁぁぁーッ!!」 ぼくが叫んだと同時に、装置からまぶしい光が放たれる。 「クロードオォォ!」 舞い上がる煙や砂埃と、装置から放たれる強い光に、周りが見えなくなる。 その隙間に見える、父さんの手。 父さんが必死に僕に向けて手をさしのべているが、 その手が届くことはなかった。 その数秒後、僕は意識を失った・・・ |
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